シータヒーリング

え、いきなり難しい単語出てきた!と思わず、簡単に理解できるよう説明していくのでフワッ!とならずにとりあえず読み進めてください。

認知バイアスとは、物事の意思決定の際に、過去の経験や先入観などを使ってあまり正解とは言えない判断を下してしまう傾向のことです。

シータヒーリングでやっていることは、認知バイヤスを外すことだと思います。
潜在意識の中の底流が「こうやって問題を解決しよう」と決定する際に、過去の経験や思い込み、つまりビリーフを使ってあまり正解ではない判断を下してしまうから、ネガティブな現実が作られます。

例えば「結婚したいのに何故か結婚出来ない」というネガティブな現実。これに悩んでいる人がいるとします。

先祖に愛する人と戦争で死別した、という経験を持つ人がいて、その人のサバイバルの自己が「私が誰かを愛すると、その人は死んでしまう」という思い込みを形成した場合、底流は「ならばもう誰も愛さない。愛さなければ、最初から大切な人と死別することは起こらない」という問題解決方法を編み出します。底流は合理的で正解な判断だと思っています。

けれどこれがビリーフになって、遺伝的に引き継いだ人にとっては知らぬうちに「何故か結婚出来ない」という現実だけを持っていることになる。

この、何故結婚出来ないか?の謎が分かれば「え、いやいや自分は結婚したいし。そんなビリーフ必要ないよ」と認識し、そのビリーフを手放そうと決断出来るわけです。
つまり、自分の潜在意識(底流)の認知バイヤス(思い込み)に気づき、おいおいそれは正解じゃないぞ、最初から愛さなければいいという問題解決方法はどうなの???とメタ認知できます。

メタ認知とは、認知の認知。簡単に言うと客観的に自分の感情や判断(最初の認知)を俯瞰して見つめる(メタ認知)ことです。分かりやすい例で言えば、「あの人大嫌い!なんなの?私は怒っている!」という認知に対して、「私、怒っているけど、あの人に対して怒るのは何故?嫌な人という理由からだけ?傷ついたから?自分の中に、あの人と同じような嫌な面はない?自分を相手に投影してる可能性はない?怒るより、怒らず場を破壊せずにいられる方法はなかったかしら?」と、自分の感情を客観視(認知)すること。最初の「認知」を客観的に認知し直す感じ。

自分の底流が「もう誰も愛さなければ安心だ」と判断する。これが最初の認知です。メタ認知は、こう判断している自分をさらに外側から見て(もっと高次から見て)、「自分は誰も愛さなければいいと思っているけど、果たしてそれは正しいのかな?もっとよい解決方法があるんじゃないか?」と、認知をさらに分析して高い観点から認知することです。

どうでしょう。シータヒーリングでやっているビリーフワークそのものですよね。

脳科学と異なるのは、「最初の認知」つまりビリーフがどこからやって来たのか?そう認知した最初の出来事は何だったのか?を把握する点です。過去世や遺伝子、それは、スピリチュアルな領域に踏み込まなければ把握出来ません。一番最初に認知バイヤス(思い込み)を作り出した根本原因(土台)を知り、ああそれ要らないや、とメタ認知することが、自分を苦しめる最初の認知(結婚出来ない)を手放すことになるわけです。

セッションが上手な人とそうでない人の差は、ひとつの側面はこのメタ認知だと思います。

クライアントの悩みに対してヒーラー自身の認知バイヤス(思い込み)で分析しようとすることがあります。クライアントの結婚出来ない原因は本当は遺伝的ビリーフにあるのに、「結婚出来ないのは過去世で酷い目にあったからでは?」と、ヒーラー自身のビリーフとクライアントのビリーフを混同して、同じだと決めつけます。自分の認知バイヤスが邪魔をして、真実を見られないパターンです。クライアントは誠実に向き合おうとしているのに、思い込みで「逃げてますよね」とか言ってしまうヒーラーもいますが、これも「自分はセッションから逃げる傾向がある」という自分の認知バイアスを相手に押し付けているパターンです。

これは、スタートからセッションの方向性がズレてしまうので、何も解決出来ずに終わります。

こうならないために、ひとつはきちんと創造主に繋がって何が最高の真実なのか(何がクライアントの悩みの本当の原因なのか)を聴くということが必要ですが、自分のビリーフとクライアントのビリーフを混同してしまうくらいまだまだヒーラー側に重たいエネルギーがたくさんあれば、創造主とは繋がれていないのでどうしても創造主ではない他の力を使ってセッションすることになるので最高の真実は得られません。

ではどうすれば良いのか。ヒーラーがまず自分のメタ認知力を鍛えることです。最初は自分の感情に対して「今沸き起こっているこの感情」を俯瞰して客観的にみる、を日常生活の中で繰り返すことです。
「待って待って、私お隣さんがムカつくからってシカトしたけど、あれってベストな対処だったのかな?もっと良い反応は出来なかったかしら?」とメタ認知したら「私が嫌なものは視界に入れずにシカトするのは、拒絶のエネルギーだわ。重たいわ~。なぜ嫌な人を拒絶するんだろう?」と、そこからセルフワークにつなげていく。

メタ認知をする訓練を重ねると、ビリーフワークの中でも客観視が出来るので、掘り下げの方向性がズレにくい。例えば「ちょっと待てよ?私いま、この掘り下げをしてるけど、これ、この方向であってる?」と振り返れます。

メタ認知をしながら掘り下げの軌道修正をしていく練習を心掛けると、クライアントをセッションする際にも同じようにメタ認知を使って出来るので、きちんと悩みを解決できると思います。

同時に、メタ認知の訓練が出来ているヒーラーはクライアントにもメタ認知に立つことを教えることが可能になります。クライアントは「手放します」とメタ認知ありきで心から手放す決断ができます。これが完全にビリーフを手放すための重要な秘訣になります。

「もうこのビリーフいらないです〜」と食い気味に早く引き抜いてー!と言う人。メタ認知が欠けた状態のクライアントは、「そのビリーフは、本当に不要だ」と認識出来ていない場合が多々あるのでビリーフを手放せず、悩みが解決しなかった、という結果になる可能性が高いのではないでしょうか。
私は食い気味に「もうこのやり方、終わりにしたいです~」という方がいた場合、すぐに上昇して創造主に「本当に手放す準備が出来ていますか?」と聴きます。エネルギーをリーディングしながらセッションしていると、あれ・・・これもうちょっと別の要素がこのビリーフに絡まっているから解かなきゃだな・・・と読み取れることが多々あるのですが、この場合クライアントがすぐさま手放したがっていても、別の関連&連動するビリーフを掘らずに引き抜くことはできないので、他力で何でもいいから早く解決してよ、と焦っているのか手放す決断が出来ているのかを創造主に確認しています。決断が出来ていなければ、関連するビリーフを掘る必要があるのでもう一度別の角度から掘っていき、クライアント自身がメタ認知し「このビリーフやばいな。本当にいらないわ、もうこの方法で問題解決しようとするのをやめたい」と決断できるようにします。

私のセッションを受けた方はコーチング的な要素があるのをご存知だと思いますが、あれは何をやっているかといえば、メタ認知を促しているわけです。ユニバースは、心の底から変わりたい、手放したいと決断すれば即サポートしてくれます。ですが、決断がなく他力本願で助けてもらおう、という意識のままだと再び手放したはずのビリーフを自ら再インストールしてしまうので、本当に不要!と決断するためのステップとしてセッションの中にコーチング的な要素が入っているわけです。セッションの中でクラス受講しているみたいな説明をすることがあります。思考を手放すのに必要な概念なら、セッション中も説明する方が良いからです。

ビリーフワークが苦手で、何から手をつけたらいいか分からない、という人はセルフビリーフワークの前にメタ認知を繰り返す訓練を日常生活でするところからスタートすると、セルフワークをする時素早くワークが出来るようになるのでおすすめです。